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英国の戦争の歴史シリーズ(Ⅴ)

英国の戦争の歴史シリーズ(Ⅴ)
―100年間にも及ぶ戦いの中で、イングランド人にもフランス人にも
はじめてそれぞれに国家意識が芽生えました―


『百年戦争』と言っても、100年間、毎日毎日どこかで戦争が行われていたわけではありません。
休戦期間もありましたし,ただ、「ダラダラと」戦争状態が続いていたのです。
同時にこれはもう何がなんだか分からなくなるので詳しくは述べませんが、イングランドはこの時期並行して、
対ウエールズ、対スコットランド制覇の戦いを行っていました。
また同時にイングランド内部の内乱・内紛も時期的に重なります。
            

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↑エドワード黒太子


 開戦当初はこの戦争をはじめた「エドワード3世」の子供のエドワード黒太子の連戦連勝もあり、
イングランド軍が圧倒的に有利で、南フランスの大半を手中に収めました。名前は忘れましたが、
フランス王が捕虜として捕らえられる事態も、おきました。
しかし、やがて膠着状態の後、イングランド内部での内紛、内乱の時期とも重なり、フランス軍が巻き返し、
一進一退を繰り返しました。
興味のある方は詳しく調べてみてください。此処では『戦争史』のお勉強をするつもりはありません。

大事なことは
この戦争を通してイングランド、フランスともに国家、国民としてのアイデンティティーを
確立できたということ。
そして―
現在の両国の国境線が確立した。と言うことです。此処から独自の文化の発展が始まります。

約 500年前まで、多分イングランドもフランスも多くの部分で同じようなところがあったと思うのです。
イングランドの指導者であったフランス人貴族あるいは、彼らについて大陸から移住してきた人々は、
この戦争を通してイングランドに住む者はイングランド人としての自分を意識し、フランス人にはイングランドは
別の国と言う意識を初めて持てたのではないでしょうか。
国境線が明確になったと言うことは、その時点でフランス人とイギリス人の民族性・文化・論理・
感情が始めて独自のベクトルを持ち始めたと言うことです。

 イギリスではこの後まだまだ国内での様々な抗争が続きます。イギリスとフランスはお互いに
アイデンティティーを持ち独自の方向に進み始めたのは、この500年ぐらいなのです。
一方は統一の方向に動き、一方はそれに対し独立性を勝ち取るべく動き、それが結局、前者の方向に
収束していったのがせいぜいこの100年から、200年だとしたら、無理くり
「UNITED KINGDOM」と言うのもよく理解できますよね。

昨今、北海油田関連の収入がスコットランドに流入し、その経済力を押し上げています。
それと平行してスコットランド独立の気運が各方面で、様々に盛り上がっています。
それが、どのようなことを意味するのか、考えてみても良いかもしれません。イギリスでも近い将来、
「UNITED KINGDOM」と称さなくなる日が来るかもしれません。

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by futuregate3 | 2006-10-07 12:06
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