―カナダはMINIアメリカではありません― 隣接し、同じ英語圏でも全てが全然違う国、カナダとアメリカ よく、国際政治学などの領域ではアメリカのことを『溶解―坩堝(るつぼ)、国家』カナダのことを 『モザイク国家』と言います。モザイクの基本は「平面分割」です。溶解とは「混ざり合い溶け合う」事です。 アメリカはこの数十年で何度も大きな戦いを経験しています。 「朝鮮戦争」、「ベトナム戦争」、「湾岸戦争」、「イラク戦争」と続いています。 その評価は別として、形・意味はどうあれ、多くの若者が『国家』に殉じています。 戦争の過程での反戦運動は必ずありますが、開戦時には少なくとも国民の50%以上が『世界の警察官』 『民主主義の擁護者』としての「くに」の役割と言うものに理解を示しているということは紛れもない事実です。 明らかに単なる「愛国心」とは異なるものです。『アメリカ合衆国』と言う「国家」に対する国民の アイデンティティーが確立し、機能しているのでしょう。 そうでなければ、自分の国への直接の脅威以外の部分でこんなには戦えません。 アメリカ国民は、中国系であれ日系であれ、或いはヒスパニック系であれ、究極的には「アメリカ人」です。 これは留学生の方が「アメリカ留学」をされると間違いなく感じることだと思います。 カナダは何故「モザイク国家」なのでしょうか。 ケベック州の独立問題が現在も現実の政治課題として存在するように、国の在り様が『移民国家』 としての色合いを非常に濃く維持しています。彼らはカナダ人である以上に出身国の文化・習慣、 場合によっては言語までも引きずっています。カナダに移民として赴いた日本人は日系のアメリカ人以上に 日本的だといえます。カナダの国是が「GIOVAL VILLAGE =世界の田舎」であることを見ても、 『国』としての自己主張がない国ともいえます。 「世界第2位の、広大な国土の中で個人・個々を大事にして、ゆっくりとした時間の中で生活する」、 そういった雰囲気すらあります。教育制度も州によって全部異なります。 以上のことは、両国の独立の経緯の影響もあります。アメリカは血を流して、独立を勝ち取りました。 その反省に立って、宗主国イギリスは「英連邦」と云う、ゆるい縛りの中で、カナダの独立を認めました。 カナダの中にはイギリスもあれば、中国もあります。イタリアもあればベトナムもあります。 ユーゴからの移民の子孫はユーゴ風の生活様式を守っています。 中国系移民の子孫の自己規定はカナダ人であると同じくらいに中国系だということです。 フランス系もイギリス系もヨーロッパ系も、韓半島系の人たちもみな同じです。 よくアメリカにするか、カナダにするか迷ってる、留学希望者の方を見受けます。 北米大陸が良いのだけれど、アメリカにはワーキングホリデーがないからカナダに行く、 と言うのも本当は少しおかしな話なんですよ。 同盟の学校がありますが、「GLOVAL VILLAGE」はカナダの公式な『キャッチフレーズ』です。
by futuregate3
| 2006-10-27 14:12
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