―ヨーロッパの超セレブな名王家、ヨーロッパは元々1つかも?― よく歴史学の便宜上、『ハプスブルク王朝』とか『ハプスブルク帝国』とか言う表現を目にします。 しかし、ハプスブルクは飽くまで一族、一親族の名前であって国名とか王朝名に類するものでは ありません。 ハプスブルク家は西暦10世紀以前は、元々スイスの小さな貴族に過ぎませんでした。 それが婚姻戦略を武器に勢力を拡大し、あれよ、あれよという間に中央ヨーロッパを中心に勢力を拡大しました。 言い換えると一族の誰かが「○×王国」の王様ということで、有名なところではオーストリア、 スペインの両国があります。本家筋と分家筋のようなものですね。それ以外に本家の統括する、 直轄国のようなものがたくさんありました。有名なところでは『ナポリ王国』なんかそのようになります。 ほかに一族の女性が嫁いだ姻戚関係にある王家がたくさんありました。 面白いのは、最盛期のハプスブルク家を今日のEUなどの欧州統合の動きと重ね合わせる 見方が出てきていることです。近代、民族主義により一度は崩壊したハプスブルク家による ヨーロッパの実質支配がEUなどの動きでよみがえっているという見方です。 ヨーロッパは国により人種的・言語的に明確に区分されていると云うわけではありません。 現在ヨーロッパでは軍事統合すら一部進んでいます。グチャグチャな政治状況のなかで、 したたかに戦いの中を生き残ってきた現在のヨーロッパ各国は大枠を比較的緩く設けながら、 統合の方向に進み始めています。ユーロの解釈もそれに沿ってされるべきでしょう。 ヨーロッパ各国からのイギリスへの留学は、日本からの留学と比較すると、まるで、日本人が、 差別されているかのように見えます。留学生の中には、イギリスに留学されてからそのことに 気づき「日本人も結束してこのような不当な状況と戦おう」と、強烈に『日本人』をしている方がいるようです。 でも考えてみてください。「留学」の意味が彼ら、ヨーロッパからの留学生と日本人留学生とでは 「まるっきり違うのです」。日本人留学生にとり大事な『個人レベルでの国際化』を実現するためには、 この辺から理解・咀嚼をしていかないと難しいのではないでしょうか。
by futuregate3
| 2006-11-05 19:19
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